久喜駅が東武鉄道とJR宇都宮線の本数増加などで便利になるように、議会として要望する決議が、新政議員団と公明党の反対で否決。市として、久喜駅がもっと便利になることを求めず。 

 

久喜駅が東武鉄道とJR宇都宮線の本数増加などで便利になるように、議会として要望する決議が、新政議員団と公明党の反対で否決。市として、久喜駅がもっと便利になることを求めず。
 今日の市議会本会議で、議会決議※1として出された「久喜駅の鉄道輸送力増強等に関する決議」が新政議員団と公明党の反対で否決された。
どうしても決議を通したくない勢力の巧妙な根回しが功を奏した形で、これにより、将来的にJR東日本と東武鉄道が市議会が鉄道網の充実に反対していると判断した場合、さらなる最終列車の時刻を遅らせることや、本数のさらなる増加の足かせになることも予想される。

「久喜駅の利便性を高める決議」は私(石川)が文章を作成し、提案者となって、市議会全会派からの賛成を得て案を提出していた。
ところが、東武鉄道が発表した「TOBU NEWS」によると、東武鉄道は来年の3月18日にダイア改正をすることを決定した。この中には、提案している決議と一部重複する部分があった為、提案者の石川(私)が重複すると判断した部分の削除を求めたが、この件を扱った市議会代表者会議で新政議員団の鈴木松蔵議員が「大部分が重複するので、今回は決議しなくてもいい。一部の削除ではなく、決議をやめるべきだ。」と主張。

その後に開会した議会運営委員会では、賛成者だった公明党の戸ヶ崎博議員が「東武の発表と重複する部分がある。時期を見て決議すればいいので、賛成者を降りる」と表明。同じく賛成者の星野良則議員の代理出席の鈴木松蔵議員が「星野議員の代理だが、新政議員団としても決議と重複する部分があるので決議しなくてもいい。だから賛成者を降りる」と主張。本会議で戸ヶ崎博議員と星野良則議員が賛成者を降りることが了承された。

しかし、議会運営委員会では、私(石川)から重複する部分について削除を求めたところ、新政議員団と公明党が反対し、削除さえ許されなかった。
新政議員団と公明党は「大部分が重複だ」としているが、提案者の私(石川)としては完全な重複と認めて、決議から削除する項目は1つであり、1つだけを削除するとしたことが理解できず、決議を撤回する意外は認めないという考えだった。

議場では、新政議員団と公明党が反対、大地、市民力21、共産党が賛成で12:12の同数となったが、同数の場合には、法の規定によって議長が判断することから、新井勝行議長が判断し、否決とした。

※ 決議とは、そのものに拘束力はないが、議会の意思として尊重される。また、決議の内容を議会の意思として内外に示すというもので、社会的なインパクトや議会の姿勢を示すもの。
例えば今回の件は、”久喜駅の鉄道輸送力増強に関する要望を市民の代表である久喜市議会が求めている。”という意思を正式に表明して、鉄道事業社にお願いをするというものだった。
今回の決議が否決されたのだから、鉄道事業者は久喜市議会は輸送力増強に非協力的と判断されかねない。

決議事項と東武鉄道の発表と提案者としての私の見解

決議事項(JRや東武に要望する事項) 東武鉄道の発表 提案者としての私の考え
JR宇都宮線及び東武日光線の相互直通運転の際、久喜駅を停車駅に加えること。 該当なし 該当していないので、当然、決議して要望すべき。
日比谷線直通列車の久喜駅への延伸及び久喜駅始発列車の新設をすること。 日比谷線については、該当なし。ただし、半蔵門線の始発となる 半蔵門線が始発になるということは、既に承知。半蔵門線の乗り入れで、日比谷線の乗り入れは技術的に困難と主張する議員がいたが、久喜市としては、かつてから日比谷線を要望していることから整合性をとるためにも決議して要望すべき。
特急りょうもう号が久喜駅停車とすること。 特急りょうもう号の一部が久喜駅に停車 あくまで、一部の列車と発表されているが、りょうもう号が久喜駅停車になることは認めるので、決議としては適さないと判断。この項目の削除を求める。
東武伊勢崎線を増発すること。 半蔵門線の始発等も合わせて、列車は増発する。 増発することは認めるが、決議では具体的に数を明示していない。将来的にさらなる増発も期待することから、決議として要望すべき。
仮に、この部分を削除すれば、鉄道事業者に「久喜市議会はこの増発で納得かあ」と判断されかねなく、将来の要望にも影響すると考える。
東武伊勢崎線の最終列車の久喜駅停車時刻を延長すること。 現在より約30分最終列車が延長 最終列車延長はあるが、かつてから久喜市が文書で要望しているのは、1時間程度の延長であり、まだまだ東武鉄道には頑張ってもらいたい。さらなる延長を望み、決議として要望すべき。

したがって、決議から削除するのは「りょうもう号の久喜駅停車」だけが妥当と判断しました。そして、当初は賛成者もこれに納得していた。

ドキュメンタリー今回の久喜駅を便利にする決議が否決されるまで

内容 石川考え
11月28日 「久喜駅の鉄道輸送力増強等に関する決議」を議会に提出。私(石川)が文章作成、提案し、井上忠昭議員、戸ヶ崎博議員、星野良則議員、稲木豊作議員が賛成者として署名。
12月16日 東武鉄道より平成18年3月18日にダイアを改正することが発表される。
12月20日 議会事務局職員が、東武鉄道が3月18日にダイア改正をすることが判明したので、議長が22日の議会開会直後に代表者会議で協議したいとの伝言を石川が受ける。 この時点で、提案者の私が発議も何もしないうちから、「代表者会議」で協議するという意味が分からない。提案者の意思にもとづかないで、代表者会議の場で協議されるのは意味不明。
12月20日夕方 石川から議長に連絡をして、決議の重複する部分の扱いについて打合せを翌日したい旨を告げる。 この時点では、確かに重複する部分があるが、全部が全部ではなく、特に重複する部分について削除をお願いしたいという考え。ただ、この思いを先ずは賛成者に理解してもらうのが先決との思いも。
12月21日午前8時35分 議長室において、議長と石川、局長などと協議。提案者の私(石川)としては、重複部分で削除したい部分は一つなので、これを削除することでお願いしたいと議長に話しをする。
ただし、開会直後に代表者会議ではなく、賛成者に話を通しておかなければならないので、翌日は少し時間を頂けるようにお願いし、了承を得る。
12月22日午前9時 賛成者の中の星野良則議員が議会を遅刻した為、この方の了解は得られないが、星野議員以外の全員の賛成者から、1項目削除の案とすることで了承を得る。 星野議員が遅刻していたので、新政議員団の団長である鈴木松蔵議員に話しをすると、既に内容を把握していたようで、決議を出す必要はない旨をボソボソと告げられる。
午前9時10分 星野議員が議会に来たので、1項目削除をお願いしたところ快諾。賛成者の全員が決議の1項目削除に了解。
午前9時20分 代表者会議にて、私(石川)から賛成者全員の了解をしているので、1項目の削除ということで考えている旨を報告したところ、新政議員団の鈴木松蔵議員が大部分重複しているから削除せよと要求。
代表者会議冒頭に、新井勝行議長から「この決議は全会派の共同提案となっているので、代表者会議にはかる。」とコメント。
しかし、この決議は私(石川)が作成、賛成者を募って提出した案であり、全会派の共同提案ではないと間違いを指摘。議長も間違いを認める。

他の委員から議会運営委員会でやるべきだとの意見があり、合意し、各会派で話し合いをすることになる。

この時点で、何で新井勝行議長が代表者会議にかけたかったのか、代表者会議にこだわるのかが判明。
この決議が共同提案であると、完全に誤解していた。全会派共同提案であるので、全会派の代表者で構成する代表者会議で協議しようということだったらしい。

通常、字句の削除は議長の許可を経て、本会議場で提案者が「○○を削除します。」と言って、議長が「只今の件について御異議ございませんか。」と議会にはかって決定するが、今回はなぜかその手順ではなく、最初から代表者会議で、会派の代表者で協議することがありきで進められていた。

代表者会議を受け、各会派で話し合いをする
午前10時36分  賛成者だった公明党の戸ヶ崎博議員と新政議員団の星野良則議員から、賛成者を降りる意思が示され、議会運営委員会で了承する。
私(石川)が決議と重複する部分があるので、1項目の削除をしたいと提案したが、削除を求めていたはずの新政議員団と公明党がこれを拒否。採決の結果、1項目の削除も許されずに、原案のままとなる。
賛成者だったお二人には同情する。今日、賛成者のお二人は重複する部分の1項目削除で快諾していたのに、各会派で検討した結果、賛成者を降りるという。
午後1時15分頃 新政議員団の鈴木松蔵議員が1項目の削除も認めなかったにも関わらず「重複する部分があるので新たな提案を求める。重複する部分がある今のままでは反対だ。」と討論する。 やはり矛盾だらけ。重複する部分があることは認める。しかし、提案者の私としては、1項目の削除にとどめ、それ以外については引き続き、鉄道事業者に要望したいとの思いから1項目削除を決めたが、鈴木松蔵議員が議会運営委員会で「1項目の削除」を認めないのに、今度は「重複しない部分もあるが、重複する部分もあるので反対」と表明。

鈴木松蔵議員は討論で「新たな提案を求める」と完全に他力本願。人にそんなことを求めないで、本当に市民のために久喜駅の鉄道輸送力増強がしたければ、自分で文案を作成して、賛成者を募り、提案するくらいの気概がなくてはいけない。

午後1時55分頃 重複している部分の1項目の削除すら認めなかった新政議員団と公明党が決議に反対。採決の結果は同数だったが、新井議長の采配で否決となった。

(ちょい一言)
今回の決議は、市民の鉄道利用の利便性を高めようというもの。決議として、その意思をあらわし、鉄道事業者に要望するものだ。
当初は全会派が賛同していたが、12月16日発表の来年3月18日の東武鉄道のダイヤ改正が報じられてから、形勢に変化が現われた。
上記のドキュメンタリーを読んでもらって分かるかもしれないが、この決議を否決、あるいは取り下げに追い込みたい黒幕がいたことは確かだ。黒幕は、必死になって今回、この決議を否決、あるいは取り下げに動いた。この言動は、この黒幕の私へのやっかみ、ひがみと自己主張の現われだと断じることができる。

今回の件をあっさりと黒幕の発案に乗り、反対にまわった議員たちの責任は重大で許しがたい。市民への背信行為と私は思う。
鉄道事業者が今後の営業展開をする時、3月18日のダイア改正以上の利便性向上は久喜市議会は一切求めていないと判断するだろう。なぜなら否決をしたからだ。また、輸送力増強に久喜市議会は非協力的だとのレッテルを貼られることも簡単に予想できる。
黒幕がどんな心境で今回の決議否決を受け止めたのだろうか。

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