サリアビルの件で久喜市監査委員に監査請求  

 

駅前ビルに関して久喜市に監査請求
 昨日、久喜市内の団体から久喜市監査委員会に対して駅前再開発ビル(通称サリアビル)の再開に関しての監査請求が提出された。

久喜駅西口駅前には、通称サリアビルというダイエーを核とした商業ビルがあったが、ダイエーの経営不振からビルの閉鎖状態が続いている。
久喜市はこのビルを管理する会社に出資をして権利を有し、関与を続けているが、多くの市民の要望である再開にむけての交渉を行っているものの中々先が見えてこない。そんな折、久喜市内の団体から監査請求が提出された。

監査請求では、サリアビルが再開できないのは、久喜市長が責任を怠った為であるとし、再開発ビル社長である市長の反省と是正を求め、さらに怠らなければ当然、収入となっていたであろう収入分の1400万円を市長が市に支払うべきだとしている。

監査が退けられた場合、請求人が納得できない場合には、不服申し立て、訴訟などに進んでいく。

(ちょい一言)
監査請求の文書を見た。実際には、サリアビルが再開できない責は市長に帰するとすることは難しいと思うが、徹底した取材などを通し、事実に裏づけされた監査請求は説得力を持っている。

サリアビル再開に関しては、度々議会でも取り上げられ話題となる。その都度、管理会社の社長でもある市長は、「何としても商業集積の拠点として存続して欲しい。」「商業ビルとして」としながらも「再開発ビルの権利を有していない。」ともいう。
つまり、権利がないことを認めながらも、こんなビルであるべきだとう見解を公に述べている。越権とも言えるし、市長、社長としてのリーダーシップの現れとしての発言ともとれる。

要は、どんなスタンスをとるのかだと思う。
① 権利がないので、あきらめているけど、一応、市の代表として相手に見解を述べる。
のか、あるいは② 権利がないと分かっているけど、市の代表として正々堂々と越権であっても口を挟んでいく。という姿勢なのか。

また、「商業集積の拠点のビル」という方向性は誰がどのように導き出したのだろうか。合意形成に多少の疑問がある。
ビルの一体性の確保という点からならば、それも考えの一つだろう。ただ、駅西口全体やまち全体でいったら、本当に商業拠点のビルでいいのか。オフィスビルとして昼間人口を少しでも増やそうという意見もあるし、マンション化で少しでも定住人口が増やそうという意見もあれば、民設公営で公の施設も含んだ複合型商業施設や色々な意見がある。他の道も検討に値するだろう。

昨日、産業再生機構は、商社の丸紅をスポンサー企業にダイエー再建をはかっていくことを内定した。久喜はともかく、丸紅は食品中心スーパーの展開を進めていくだろうと見られている。

そもそもあのビルが市にとってどれだけ重要なものなのか。必要性を再検証して、幅広く住民の意見を聞いて、その使い道をビル権利者と交渉することだろう。ダイエー再建を託された新組織も、さすがに市民、住民の総意ということであれば、採算が最優先であっても、無視はできないはずだ。

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