波紋よぶ 久喜市の権利放棄 

 

 波紋よぶ 久喜市の権利放棄
 6月29日の本会議で久喜市が権利を放棄する議案が可決したが、市内外で波紋が広がっている。

久喜市は、久喜市が条例を整備するなどしないで市の職員2名を吉羽土地区画整理組合に派遣していたことについて、住民訴訟が提起され一審では敗訴し、久喜市が田中市長個人と吉羽土地区画整理組合に約1500万円の損害賠償請求権と不当利得返還請求権を認め、現在は控訴中となっている。
今回の議会には、この件について、久喜市が田中市長個人と吉羽土地区画整理組合に約1500万円の損害賠償請求権と不当利得返還請求権を認めた権利を久喜市が放棄するという議案で、所管の総務委員会では否決となったが、本会議では新政議員団と公明党らの賛成多数で可決をした。(反対:石川(私)、猪股、春山など)
これにより、控訴中の裁判ではこの案件が却下される可能性が非常に高く、裁判自体がなくなる。

議会で可決したことについて、市民の間からは「あきれた」「議会がどういう所か分かった。市民感情と完全に分離している」などの声が相次ぎ、一部市民の間では議会の責任自体を問う住民運動を展開する準備に入ったと言われている。また、新聞各紙にも大きく報道されたことから、他自治体関係者などからの問合せも相次いでいる。

<ちょい一言>
今回の議案が可決したことで控訴中の裁判ではこの案件が却下される可能性が非常に高く、市が初めから主張していた市の正当性を述べる機会すら自ら放棄したこととなる。
こんなことでいいのだろうか。

平成14年議会では、議会は責任をもって、条例を可決した。しかし、裁判ではこの可決した条例に「吉羽土地区画整理組合」が含まれていないことを、手続きを踏んでいない違法行為とし、市が市長と吉羽土地区画整理組合に約1500万円の請求権を付与している。
市は一審でも市なりの見解を述べているが、負け。控訴審でも議会では「正々堂々と主張する」と抱負を述べている。しかし、今回は、この正々堂々と述べる機会するなくなる道を市は選んだわけだ。
市は今回の議案の審議の過程で、「区画整理組合の果たした役割や市の業務を熟知した議会の皆様に判断して頂いた上で、控訴審で判断を仰ぎたい」としたが、仰ぐどころか、その道を自ら閉ざした。

裁判なので、戦略的なことも必要とは思う。ただ、今回の裁判で市の弁護をしたのは、他で提起された住民訴訟においても同じ戦略で、却下を選択してきた方。いくら市が「議会の判断をもって控訴審で・・・」と言っても説得力がない。初めから正々堂々と主張する道を回避していたと思われても仕方がない。

私は性格的にこういう方法は好きではない。正しいと思えば堂々主張し、その結果負ければ潔くあやまる。あやまって、それらを挽回してあまりある仕事をする。それが認められなければ責任を負う。

市民の皆様はかなりのお怒りのようだ。無理もない。賛成した議員サン達も「なぜ賛成したか」の説明責任を果たしているとは思えないからだ。

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