市民提案の議員定数削減案を市議会が否決 

 

市民提案の議員定数削減案を市議会が否決
 今日開催の久喜市議会臨時議会で住民の直接請求で提案されていた久喜市議会議員の定数を18名に減員する案が採決の結果、賛成少数で否決された。

この日質疑に立ったのは、議員定数削減に賛成の立場から春山議員、石川(私)、猪股議員。定数削減に反対の立場からは共産党の稲木議員。
質疑は、制度上、直接請求の案は市長が自分の意見をつけて提案することから、市長が市民案である議員定数削減を見送るべきとした意見書の内容についてのものが多かった。

本会議での質疑に続いて議会運営委員会で審査した結果、賛成少数で否決となり、続く本会議での採決でも新政議員団、共産党、公明党がそろって議員定数削減に反対したことから反対多数で否決となった。

採決に先立って行われた討論では、市民が提案した議員定数削減に賛成する立場から石川(私)、猪股議員が討論し、反対する立場からは鈴木松蔵議員、木村奉憲議員、戸ヶ崎議員、岡崎健夫議員が討論した。

市民提案の議員を18名に減員する案に賛成した議員
石川(私)、猪股議員、春山議員、松村議員、井上議員、鈴木精一議員、岸議員

反対した議員
新政議員団(鈴木松蔵議員、福垣議員、木村茂二議員、内田議員、岡崎健夫議員、川瀬議員、荒井議員、星野議員)
共産党(木村奉憲議員、砂川議員、稲木議員)
公明党(角田議員、柿沼議員、岡崎克己議員、戸ヶ崎議員)

採決に加わらずに退席してしまった議員
須藤議員、原議員

(ちょい一言)
直接請求による市民提案である議員定数を18名にする案が否決された。大変残念だ。
議会での質疑は、直接請求を住民に変わって自分の意見をつけて議案を議会に提案することから、市長の意見書の内容が主となった。
私も質疑したが、市長は今回の案を見送るべきと意見書で述べたが、議会で2月に22人に決定したのだから、この人数で実施してみるべきだという見解を繰り返した。
この22名という人数に納得がいかないからこそ議員定数を18名にして次の選挙からやるべきという、今回の市民提案と考えが異なることは明白である。

市長の考えは市長の考えだとしても、今日の議会では討論の場で議員定数を18名に減員する案に反対する議員から考えが述べられたが、これには納得ができない。
市民提案で18名だということだが、根拠がないということを反対の理由に掲げた議員がいたが、そうであれば根拠を聞いてみれば良かったのだ。議会として直接請求代表者を委員会に招いて聞く機会もあったが、この議員が自ら参加する委員会において呼ぶ必要はないと招かなかった。
また、「22名はギリギリの線」と言い今後の議員定数削減は行うべきではないと思われる旨を示した議員もいた。他にも市民要望を聞くには、これ以上削減してはいけない。住民の意見を聞くパイプが細くなるなど様々な意見が出たが、18名ではいけない確信に触れた論拠はどこにもなかった。
しかし、議員定数削減は賛成少数で否決された。「議員による議員の為の・・・」と言われても仕方がない。議員数削減による弊害を述べる議員がいても18名ではいけない理由を述べる議員がいなかったからだ。
議会傍聴に訪れた方の中には「反対するにもまともな意見を聞きたかった」という声が聞かれた。

余談だが、今日の議会審議の途中でも
「議員の報酬を下げろ。定数を下げないで報酬を下げればいいだろ」
「報酬を下げろ。そうすれば議員を職業でやっているやつは食えなくなっちまうんだからな」などと怒鳴る議員が複数いた。
それを言うなら議員定数も報酬も下げろというべきだろう。
しかし、この議員らは何故か報酬を引き下げる議案を提案してきたことがない。自ら報酬を引き下げろと言っているのに、何故か本気で引き下げる様子がない。
議員として、報酬を引き下げろとあれだけ言っているのだから、関係条例を提案する道義的義務があるが、彼らはそれをやろうとしない。
「報酬引き下げろ」と怒鳴っていた議員の中には、今期で市議を引退して年金生活を待つと言われている議員もいる。議員年金は議員を退任した時の月額報酬額から算出する。実際には年金が減ることが怖いのか。発言に責任をもって報酬引き下げの議案を提案するのが筋だ。

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