久喜市議会が「市への不正請求事件」の報告書を決議 

 

久喜市議会が「市への不正請求事件」の報告書を決議
 昨日開催した久喜市議会に、市内福祉団体元代表が久喜市に不正請求をしていた事件について、被害者である市の事務などを調査していた調査特別委員会が報告書を提出し、同日、議会の意志として報告書の内容を決議として全員賛成で可決した。

自立支援給付費等の不正請求に関する調査特別委員会(以下「調査特別委員会」と表記)は、今年4月20日に臨時議会を開催し、6月18日まで8回の審査を行ってきた。
審査の対象は、被害を受けた市の事務に関して、今回の事件での落ち度がなかったか、また今後に向けて二度と被害に合わない為に改善すべき点がないかなど、市からの説明を受けたり、委員からの質疑、特別委員会での協議を中心に審査をした。

審査の結果、報告書では今回の事件について、法的な義務規定でないことや制度上、やむを得ず不正を発見することができない一面もあるものの、今後においては事務を改善することで未然に不正を防止できる可能性を高める方策などが具体的に提言された。

市では、調査特別委員会の審査とは別に、プロジェクトチームを庁内に設けて対策を検討していたが、この日の決議を受けて具体的な提言について検討し、実効性が認められるものを実施する見通し。

調査特別委員会は、この日の報告などを持って同日、廃止した。

「自立支援給付費等の不正請求事件に関する調査特別委員会」の報告書はこちら

(ちょい一言)

4月20日に臨時議会を開催請求し調査特別委員会を設置する議案は、私が提案者となって、議場で反対する議員らへの答弁を行った。
反対した議員らからは、的を得ないと感じる質疑を相次いで受けたが、結局、賛成が多数となり、調査特別委員会を設置、これまで審査をしてきた。

設置が決定し会議を開催しても、調査特別委員会の設置に反対した一部委員が発言をしないなど、最初は活発な審査内容とは言えない一面があったが、最終的には決議として議会の意思を表すことができ、一定の成果が得られた。

しかし、問題は今後のこの決議の扱いだ。決議は、議会を1つの住民代表機関としての意思表明に過ぎないから、市長側がこれに拘束される義務はないが、だからと言って無視することは許されない。
決議の内容を一つ一つ、丁寧に検討、精査して取り入れることで、事件再発を防止することにつながると認めるものは、積極的に取り入れて役立てて欲しい。

決議にも含まれているが、庁内のプロジェクトチームでの検討もあってか、事件再発防止策の一つとして事業所の審査体制構築に向けて、来月からは担当課の人員増強も既に内定している。

二度と、同様な事件に巻き込まれないよう、今後の取り組みを見ていきたい。

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